痔を患っていると、ふとした瞬間に激痛が走りますよね…
おしりに負荷をかけないことは、痛みを和らげるためにも、痔の改善のためにも大切です。
この記事では、痔の痛みを和らげる寝方や寝姿勢を紹介します。
痔と関係の深い「姿勢」
痔の原因は、多くの場合「おしりの血行不良」だと言われています。
何らかの原因でおしりの血行が悪くなると、排便時に硬くなった便で肛門付近が裂けて切れ痔になったり、肛門内部でうっ血が起きていぼ痔になってしまったりするのです。
このうち、ひどい痛みを伴うのは主に切れ痔です。男性よりも女性に多く、時には座っていられないほど痛むことがあります。
そんな厄介な痔の痛みですが、姿勢を変えることで和らげることができるので、普段の生活の中で次のことを意識してみましょう。
おしりに負担がかかる姿勢はNG
痔になったら、おしりに圧力がかかる姿勢は避けましょう。硬い椅子に長時間座りっぱなしでいたり、立ちっぱなしでいるのも良くありません。
座りっぱなし・立ちっぱなしの姿勢は、肛門周辺に負担がかかります。1時間に1度は席を立って軽く体を動かす・歩くなどして、負担を和らげましょう。
どうしても長時間座っていなければならない場合は、ドーナツクッションを活用するのも手です。
真ん中に穴が開いているクッションを使えば、痛む患部が直接座面に触れることがないので、楽に座っていられます。
痔の痛みが和らぐ寝姿勢とは?
突然の激しい痛みを和らげるには、横になって安静にするのが効果的だとお話ししましたが、この時大切なのが寝姿勢です。
自分の痔のタイプに合わない寝姿勢で横になると、かえって痛みが悪化してしまうことがあります。
特に、仰向けの姿勢はおしりに圧力がかかるため、痛みが引かないばかりか、強くなることもあるので注意しましょう。
痔のタイプ別におすすめの寝姿勢を紹介します。
いぼ痔・切れ痔のケース
いぼ痔や切れ痔の場合は、横向き寝がおすすめです。横を向いて、軽く膝を抱えた姿勢で安静にしましょう。
おしりに力を入れないようにして、ゆっくりと深呼吸をしながら体の力を抜いてください。
「左向き」で寝るとお腹に良い?右向き左向き論争
寝る時の横向きの姿勢について、ある論文では、左側を下にして寝ると消化系の臓器、胃や膵臓への負担を軽減し、消化作用が促進されると言われています。
いつも右向きで寝ている方は、左向きに変えてみるのもいいかもしれませんね。
痔瘻・あな痔のケース
肛門の周りに膿が溜まる「肛門周囲膿瘍」や、おしりに穴が開いて肛門周囲膿瘍の膿が出てくる「痔瘻・あな痔」の場合は、患部が腫れて熱を持っていることが珍しくありません。
肛門周囲膿瘍や痔瘻・あな痔は、うつ伏せに寝て患部を冷却シートなどで冷やすと痛みが和らぐことがあります。
肛門周囲膿瘍や痔瘻・あな痔は、病院でないと治せないものです。症状が悪化しないうちに早めに病院を受診して、適切な治療を受けてください。
自宅でできる痔の痛み緩和法
横になって安静にするだけでも痔の痛みは和らぐことが多いですが、より痛みを和らげたいのであれば次のことを試してみてください。
いぼ痔・切れ痔は温める
いぼ痔や切れ痔は、肛門周辺の血行不良が原因で起こります。血行をよくするために、おしりを温めるのが効果的です。
肛門にカイロを貼る
手軽にできるのが、おしりに使い捨てカイロを貼る方法です。
直接下着に貼ると低温やけどのおそれがあるので、タイツやスパッツなどを重ばきした上から貼るようにしましょう。
湯船に浸かる
普段の入浴をシャワーだけで済ませている人は、湯船にしっかり浸かるのも効果的です。
お風呂に入ることは痔の自己予防法として効果的なものの1つです。肛門周囲の血行が良くなるだけでなく、肛門が清潔に保たれます。
ただし、急性期の痔瘻や肛門周囲膿瘍は、温めると炎症が進み逆効果となるのでご注意ください。
入浴剤などを入れて温浴効果を高めると、痔の痛みはもちろん日ごろの疲れも取れますよ。
痔瘻・あな痔は冷やす
痔瘻やあな痔は、腫れて熱を持つのが特徴です。温めるとかえって症状が悪化することもあるので、冷やすように心がけましょう。
冷やすときはタオルの上から
痔瘻・あな痔の患部を冷やすときは、直接氷や水を当てるのではなく、タオルの上から当てるなど患部への刺激を和らげるのがポイントです。
氷の硬さが気になる時は、冷却シートなどを使用しても良いでしょう。
痔瘻・あな痔は早めに病院へ
ドラッグストアには様々な痔の薬が売られていますが、それらは基本的にいぼ痔・切れ痔のための薬です。
痔瘻やあな痔は基本的に手術をしないと治せないので、早めに病院を受診しましょう。
痔瘻・あな痔を放っておくと、症状が慢性化したり、患部ががん化したりすることがあります。
自己流で対処しようとせず、勇気を出して病院を受診してください。
まとめ:寝方を工夫して、痛みを和らげよう
突然おしりが鋭い痛みに襲われた時は、横になって安静にし、痛みを和らげましょう。
いぼ痔・切れ痔の時は、横向きに寝て軽く膝を抱えた姿勢をとると、痛みが早く和らぎます。
また、いぼ痔・切れ痔の場合は、生活習慣の指導や薬で治せることも少なくありません。普段の生活の中で工夫しながら、しっかり治していきましょう。
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