この症状は痔?痔のセルフチェック

この症状は痔?痔のセルフチェック コラム

「日本人の3人に1人は痔(じ)である」と言われています。

それだけ身近な痔ですが、自分でお尻の状態を見ることができないのため、知らず知らずのうちに痔になっていることに気付かないまま過ごしている方も多いようです。

痔は放っておいてもよくはなりませんし、放っておくと重症化する可能性もあります。

そこで今回は、痔とはどういう症状なのかについて紹介します。

実は2種類ある!?いぼ痔とは…

いぼ痔には2種類あります。

  • 肛門内部にできる内痔核
  • 外にできる外痔核

原因は、どちらも便秘や下痢、アルコールや辛い物の摂り過ぎ、また長時間歩いたり座りっぱなしが主です。

外痔核は肛門の周辺、知覚神経が多く通っている部分にできるため痛みを感じやすいですが、内痔核は、神経がない直腸にできることで痛みを感じことがなく進行しやすいという傾向があります。

また、内痔核は痔の中で一番多く、便秘の人やトイレ時間が長い人、排便時のいきみが強い人などがなりやすいです。また、妊娠や出産がきっかけで起こりやすくなります。

痛みはほとんどなく、排便時に出血したり、肛門から脱出して気がつくケースが多いです。

いぼ痔の対策について書いた記事はこちら

便秘が原因!?切れ痔とは…

きれ痔は、肛門の出口付近の皮膚(歯状線の下にある肛門上皮)が切れた状態で「さけ痔」とも呼ばれています。

便秘による硬い便の通過や、下痢便の強い勢いなどで、肛門の出口付近が切れたり、直腸肛門部の血液循環が悪くなることが原因です。

きれ痔は、肛門内側の粘膜と違い、知覚神経(痛みを感じる神経)が通っているため強い痛みを伴います。また女性に多いといわれます。

これは、ダイエットなどで食事量を制限することで便のかさが増えず、腸管が刺激されないため、便が硬くなり、肛門を通過する際に切れてしまうからです。

そして、強い痛みが走ることから排便を我慢し慢性化することでさらに便の水分が抜け硬くなり、肛門を傷つけやすくなります。こうした悪循環で、さらに悪化し治りにくくなることもあります。

切れ痔の対策について書いた記事はこちら

直腸と肛門にトンネル!?痔ろうとは…

痔ろうは、直腸と肛門周囲の皮膚をつなぐトンネルができる痔のことです。

肛門周囲に膿がたまる「肛門周囲膿瘍(こうもんしゅういのうよう)」が進み、慢性化すると痔ろうになります。

痔ろうの主な原因は、下痢などによって肛門の組織に細菌が入り込むこととされています。

歯状線には、「肛門陰窩(こうもんいんか)」と呼ばれる上向きのポケットがあり、粘液を出す「肛門腺」と呼ばれる腺があります。

小さなくぼみなので、通常はここに便が入り込むことはありませんが、下痢をしていると、便が入りやすくなり、肛門腺に大腸菌などの細菌が入り込むことがあります。


そして、肛門腺に大腸菌が入ると感染を起こし肛門周囲膿瘍を引き起こすリスクが高くなります。さらに肛門周囲膿瘍が進行し、肛門の内外をつなぐトンネルができると、痔ろうとなります。

痔ろうになると肛門の周囲が化膿して膿がたまり、はれてズキズキと痛み、時には38~39℃の発熱を伴います(肛門周囲膿瘍)。

肛門周囲膿瘍が進みたまった膿が出ると症状は楽になりますが、膿のトンネルができているので(痔ろう)、常に膿が出たりします。

こうした痔ろうや、その前段階の肛門周囲膿瘍は、市販薬では治すことができません。

痔ろうについて詳しく書いた記事はこちら

これらの症状が疑われたら、なるべく早く専門医を受診してください。

自分がどういう痔なのかは、一度ちゃんと診察を受けたほうがいい

それはなぜかというと、イボがあるからいぼ痔というのも思い込みで、実は切れ痔の“見張りイボ”という可能性もあります。

肛門の切れた部分が(硬い便などにより)慢性的に刺激され、傷の先端の皮膚がイボ状に盛り上がったもののことです。この場合、イボっぽいものはあるけど切れ痔ということになります。

あなどっていると、痔で貧血に!?

“たかが痔”の出血とあなどっていると貧血になることもあります。

ちょっとくらいの出血だから大丈夫だろうと思っていると、進行し重症になるケースもあります。

少量でもずっと長く続くと貧血になります。大量でも1回きりだったら大丈夫だったりします。「貧血になると症状があるから分かるでしょ!」と思うかもしれませんが、意外と気付かないうちに進行していることもあります。

特に少量の出血が毎日、何年も続いているケースに多いです。

ちょっとずつ血液が失われているため、体が適応しているのでしょう。放置せずに早めの治療を心がけましょう。

このようなケースはいぼ痔の方が多い

かなりひどい貧血でも自覚症状がないケースもあります。

一方で、階段で息切れしたり、立ちくらみがひどかったり、体がだるくてしんどいという明確な症状が出る場合もあります。

中には真っ青な顔をして、フラフラ歩きながら診察を受けたという若い女性も。見るからに貧血と分かる顔の人もいます。

そうなってくるとさすがに本人も気付きます。

『これだけトイレで出血してたら貧血にもなるよね』と思い、受診すると痔だったなんてことも…

このようなケースはいぼ痔の方が多いです。
そして、立派な脱肛で手術が必要なケースも多いのです。

ただ、あまりにも貧血がひどいと手術できません。

血が薄くなっていて、手術時に止血できないので危険なのです。そうした場合、痔の治療の前に貧血の治療をします。それである程度、貧血が改善したら手術可能になります。

たかが痔からの出血でも重症の貧血になることがあります。あなどらず放置せず、ちゃんと受診して必要な治療を受けた方がいいです。

まずは便通を治すことが大切

薬や注射療法で出血を抑えても「(痔の原因になった)便通を治さなければ痔を繰り返す」と言います。痔の根本治療は便通を治すことであり、そこを直さずに手術だけ受けても効果的ではないようです。

さらに生活習慣の改善なども必要になります。

自分でできる痔の予防・対処法について詳しく書いた記事はこちら

さて最近、医学書にもない肛門トラブルが増加しています。日本人の「オシリ」が大ピンチに見舞われているのです。

この機会に正しい情報を収集してみてはいかがでしょうか。

コメント

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