妊娠中に痔になる方、非常に多いです。
妊娠中・産後は様々な不調が出やすいですが、多くの女性が一度は悩むと言われているのが痔です。
この記事では、妊娠中・産後の痔について解りやすく解説します。
切れ痔の対処法やいぼ痔の押し込み方など、お尻をケアする際の参考にしてください。
妊娠中~出産後の女性は痔になりやすい?
痔は大きく3つのタイプ(いぼ痔・切れ痔・痔ろう)に分けられますが、その中でも産後の女性に多いのは「いぼ痔」です。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
妊娠中に多いのはいぼ痔
いぼ痔は、肛門の外側にイボができる「外痔核」と、内側にできる「内痔核」に分けられます。
外痔核は強い痛みが特徴である一方、内痔核は強い痛みがなく、おしりから出血して気付くことも多いです。
いぼ痔になることが多いのは、妊娠中・産褥期の女性です。妊娠中や産褥期に発生するおしりのトラブルの95%はいぼ痔だと言われています。
切れ痔になる妊婦さんも多い
出産後は、いぼ痔だけでなく切れ痔にもなりやすくなります。
切れ痔は、硬い便や勢いの強い下痢などで肛門周辺の皮膚が切れてしまうタイプの痔です。
どうして痔になりやすいの?
では、妊娠・産後はどうして痔になりやすいのでしょうか?
それは、妊娠・出産によって女性の体が大きく変化するからです。
大きくなった子宮に圧迫されておしりの血行が悪くなる
妊娠すると、女性の体内の血液が一気に増え、血行が良くなるのですが、なんらかの理由で悪くなると、小さなこぶ(静脈瘤)ができてしまいます。
妊娠中は大きくなった子宮に圧迫されて下半身の血行が悪くなりやすいため、いぼ痔もできやすいのです。
便秘になりやすくなる
妊娠中はホルモンの影響で、産後は母乳に水分が奪われたり育児のストレスが溜まったりして、腸の働きが低下し、便秘になりやすくなります。
すると、硬くなった便でおしりが傷ついて切れ痔になってしまうことがあります。
出産時にいきむから
いぼ痔・切れ痔、両方を悪化させてしまうのが出産時のいきみです。
強くいきむことで、いぼ痔が大きくなってしまったり、出産時に会陰(小陰唇の下端と肛門の間)が裂けたりすることがあります。
痔になってしまったらどうすればいい?
では、痔になってしまったらどうすれば良いのでしょうか?
一般的にドラッグストアには様々な痔の薬を購入することが多いと思いますが、妊娠中や授乳中にはステロイド入りの商品は避けるようにしましょう。
『乙字湯』は、体にやさしい漢方薬なので、産後の女性にもおすすめです。
妊娠中・産後に「痔かもしれない」と思ったら、気になる症状があればまずは病院へ行くようにしましょう。
まずは、かかりつけの産婦人科で相談しましょう。医師に相談すれば、妊娠中・授乳中でも使える薬を処方してくれるかもしれません。
いぼ痔の場合、症状が悪化すると手術が必要になることもあります。恥ずかしい気持ちはわかりますが、早めに医師に相談して適切な治療を受けてください。
食事を見直す
医師に相談することは大切ですが、食事を見直すことも痔の予防・改善には効果的です。
痔は生活習慣と密接に関係している病気なので、ぜひ普段の生活を見直してみましょう。
痔を予防・改善するには、水分・食物繊維をたっぷり摂って便秘を防ぐことが大切です。
体の冷えに気をつけよう
痔は、おしりの血行が悪くなると発症・悪化しやすいとされています。
夏場でもクーラーが利いた部屋で過ごすときは、ひざ掛けを使う・靴下を履くなどして、体を冷やさないように心がけてください。
冷たい食べもの・飲み物の摂取は控えて、常温または温かいものを積極的に口にするのもおすすめです。
無理のない範囲で体を動かそう
無理のない範囲で体を動かすのも、血行改善に役立ちます。
散歩やマタニティ・ヨガなど、自分が気持ちよく体を動かせる方法で運動しましょう。
たまに席を立って、その場で足踏みするだけでも、座りっぱなしでいるより痔になりにくくなります。
立ち上がるのが億劫な時は、座ったままおしりをもぞもぞ動かす・肛門を締める→緩めるを繰り返すだけでも、おしりの血行が良くなります。
いぼ痔の押し戻し方
肛門から何か出ている場合、一番に考えられるのは、いぼ痔です。
排便後にいぼ痔が脱出した場合、肛門をきれいにしたら、便器に座ったまま、指で脱出物をゆっくりと肛門の中に押し戻します。
戻りにくい場合は、トイレの温水洗浄便座機能やお風呂の温水シャワーを使って肛門を温めてから押し戻すと戻りやすくなります!
まとめ:産後は痔になりやすい!切れ痔の対処法やいぼ痔の押し込み方を解説!
妊娠中・産後の女性の体はとてもデリケートになっています。
妊娠中・産後の痔になりやすい原因にはいきみや血流下半身の血行が悪くならないよう体を温かく保ってください。
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