痔の手術にかかる費用はいくらなのか…?
痔持ちの方なら一度は気になったことがあると思います。
痔が重症してしまった場合は、最終的な治療方法として手術が必要になることがあります。
そこで今回は、痔の手術は一体いくらかかるのか、保険適用の対象となるのかについて分かりやすく説明します。
痔でお悩みの方は是非参考にしてください!
痔の手術費用はいくらかかる?
症状が軽いうちは市販薬でも治る痔ですが、症状が悪化したり日常生活に支障が出てきたりした場合は、手術が必要になります。
では、痔の手術費用はいくらくらいなのでしょうか?
具体的な費用については、各病院やクリニックによって多少異なるため明言できないため、症状別の相場について説明していきます。
痔の手術の種類と種類
いぼ痔
いぼ痔の手術は4種類あり、日帰りか入院かで金額が大きく変わります。
ジオン注射
『ジオン注射』とは、硫酸アルミニウムカリウム・タンニンが含まれた薬剤を患部に注射して、痔を小さく固めて痛みや出血を抑える手術です。
日帰りで手術が受けられるだけでなく、痛みや出血がほとんどないため体への負担が少ないというメリットがあります。
ジオン注射の副作用としては、注射した部分の痛み・腫れ、発熱、違和感、肛門部分を重く感じる可能性があります。
また、内痔核にしか使えないというデメリットもあります。
ゴム結紮(けっさつ)療法
『ゴム結紮療法』は、いぼ痔の根元をゴムで縛り、痔を縮小・脱落させる手術です。麻酔をする必要はなく、5~10分と短い時間で完了するのがメリットです。
ただし、大きないぼ痔や硬くなってしまったいぼ痔はゴムが掛けられないため、この方法は使えません。
結紮(けっさつ)切除術
いぼ痔に流れている動脈を縛って、痔をのものを切り取るのが「結紮切除術」です。
手術の時間は15~30分程度と短いですが、病院によっては入院が必要で、傷がふさがるまで1~2ヶ月程度かかります。
直腸粘膜環状切除
手術でいぼ痔を肛門の奥に引っ張り込んで血が流れないようにし、痔を小さくする手術が「直腸粘膜環状切除」です。
直腸の粘膜は痛みを感じないため、手術後の痛みが少ないとされています。
こちらは1週間程度の入院が必要です。
切れ痔
切れ痔の治療は健康保険や国民健康保険が適用されます。
症状などにより異なりますが、目安となる金額をご紹介します。
約20,000円~約30,000円といわれています。
また切れ痔の手術は基本的に日帰りで終わるので、入院費はかからないことが多いです。
用指肛門拡張術
肛門括約筋が過度に緊張することで、激しい痛みを起こしている際に行う手術です。
麻酔を行って、肛門括約筋の過度の緊張を緩めるために、指を使って肛門を拡げて症状を改善します。
側方皮下内括約筋切開術(LSIS)
肛門括約筋による過度の緊張が、切れ痔を繰り返す原因になっている際に行う手術です。肛門括約筋の一部をメスで切開することで緊張を解消し、切れ痔の慢性化を改善します。
肛門ポリープを併発している際には、同時に切除もできます。
即効性があり直後から効果が表れますが、再発のリスクがあること、合併症として便失禁があります。
裂肛切除術、肛門ポリープ切除
慢性化した切れ痔で、深い溝のようになって治りにくい状態となっている場合に行います。裂肛切除術で切れ痔を切除し、肛門ポリープや見張りいぼが併発している場合は同時に切除します。
肛門括約筋の緊張が過度である場合には、側方皮下内括約筋切開術(LSIS)手術も行うことで慢性化を改善します。
皮膚弁移動術(SSG)
線維化・瘢痕化した部分を裂肛切除術で切除し、欠損部分に近くの皮膚を移動させて、覆いかぶせます。
肛門が狭まっていた状況が改善されますので、慢性切れ痔の症状も改善します。
痔ろう
切開解放術
痔瘻は、痔瘻の入り口(原発口)と内括約筋と外括約筋の開にできる膿の元(原発巣) と、そこから枝のように出ている瘻管(膿の管)、膿の出口によって形成されています。
切開開放手術では、この瘻管を切り開いて膿の入り口から出口まですべて切除します。
しかし、この手術方法では、瘻管の走る住置や深さによっては、括約筋が大きく傷つき、手術後痔瘻は治っても、肛門の締まりが悪くなったり、肛門がいびつになってしまうことも、まれにあります。
・瘻管を切開してそのまま縫合せずに開放する手術
・肛門がいびつになってしまうリスク
・再発がほとんど見られない
括約筋(かつやくきん)温存手術
『括約筋温存手術』は、括約筋への影響が少なく、手術後の肛門の機能障害も少なくてすむため、瘻管が深い位置を走るような複雑なタイプの痔震には効果的な手術方法です。
瘻管が浅い位置であっても、肛門の側方や前方を走っている場合、切開開放手術では術後、肛門の変形が強く残るので、括約筋温存手術が行われます。
この手術は、括約筋の損失を最小限にするために瘻管をくりねいていき、膿の入り口や膿の元、出口部分だけを切除し、患部を取った傷口は、手術後溶けてしまう特殊な糸で縫うという方法です。
ただ、どうしても括約筋温存術式の場合、手術はしっかりとおこなわれても、便の通り道の手術であるため、傷口を縫った部分が開いてしまってしまい、治るのが100%ということはなく、いくらかは再発してしまいます。
・括約筋への影響が少ない
・再発する可能性もある
シートン法
『シートン法』は、瘻管の原発口から二次口へゴム糸を通して縛り、徐々に瘻管を切開して開放する方法です。
肛門の変形が少なくてすみます。ゴム糸を通すのには外来で行う場合と入院が必要な場合とがありますが、いずれにせよ、ゴム糸の締め直し、入れ替えなど、治るまで長期の外来通院が必要となります。
・ゴム糸を通して縛り、徐々に瘻管を切開して開放する方法
・肛門の変形が少ない
・長期的な外来通院が必要
痔の手術は保険適用できる?
病院のサイトにはこのように書いてありました。
自費ではありません。痔は疾患です。したがって保険診療下で治療を行います。
さらに根治(本)手術ですので生命保険も適応されます。
手術日の翌日までには、診断書等の書類をご用意しております。
即日対応することで、患者さんのご負担を少しでも軽減できればと考えております。
引用元 森本クリニック
なので、安心して手術を受けることができますね。
手術の際は医師と納得できるまで話し合うことが大切
最近は日帰りで受けられる手術も増えてきていますが、痔の手術を受けるときは
・どんな手術をするのか
・費用はどれくらいなのか
を担当の医師にしっかり確認しましょう。
もし納得できないことがあれば、納得できるまで医師と話し合うことが大切です。
市販の薬をしばらく使用しても良くならない・症状が悪化する場合は、早めに医師の診察を受けましょう。
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