便秘は痔の大敵です。
体が冷えるこの季節、女性に起こりがちな身体の不調の1つが「便秘」です。
そのほとんどが生活習慣から起こるものであり、日々の生活を見直すことがお通じ改善への近道となります。
そこでこの記事では、自宅で簡単にできる便秘のセルフケア方法について解説します。
便秘の原因について
便秘の症状は、特に若い女性に発症が多く見られますが、男女ともに加齢に伴い患者さんが増加するともされています。
その主な原因としては、以下の5つがあげられます。
1.便意のガマン
引用:津田こどもクリニック
トイレに行くのを我慢すると、溜まった便で直腸が押し広げられます。
腸が鈍感になる→便意を感じにくくなる→便の水分が抜け固くなる→排便に支障が出る→我慢
という悪循環を生みだしてしまいます。
2.運動不足
便を押し出す筋肉が弱いと便秘につながります。便秘解消のためには、腹筋を鍛えることがとても効果的です。
3.ストレス
人はストレスを感じると、交感神経が働き、消化機能が抑制されます。その結果、腸の動きが悪くなり便秘になりやすくなります。
4.食物繊維の不足
食物繊維は腸内で水分を吸収してカサを増します。腸壁を刺激して便意を促す働き、そして便を適度なやわらかさに保つ働きを持つ食物繊維が不足すると排便が困難になります。
5.水分不足
水分の摂取量が少ないと、便が硬くなって便秘になりやすくなります。特に汗で水分が失われる夏は、体内の水分量が不足して、便秘が悪化する人が多いといわれています。
自宅でできるセルフケア
便秘を改善するためには、生活習慣を見直すことが大切です。
ここからは、自宅でできるセルフケアについていくつかご紹介していきます。
規則正しい生活
規則正しい食生活や生活リズムは、排便を促します。
可能な限り、決まった時間に食事をしたりベッドに入ることを意識し、スムーズに排便できるようにしましょう。
また、空腹時間が長いほど、朝食による胃の刺激によって排便を促すスイッチが入りやすくなるため、寝る4時間前には夕食を済ましておくことがベストです。
食生活
腸の動きに最も大きく影響を与えるのが食事です。
栄養バランスが整ったものを食べるというのはもちろん、食べる時間や量など、習慣から改善していく事が必要です。
食生活に関しては以下の3点を意識してみてください。
①食物繊維が多い食材を摂る
食物繊維は、水分を吸収して便の量を増やしてくれるので、排便のリズムを整えるのに役立ちます。ごぼう、さつまいもなどの緑黄色野菜、大豆やひじきなどに多く含まれています。
②乳酸菌の含んだものを食べる
善玉菌が活発に働いていると、腸内環境を良い状態に整えることができます。
善玉菌である乳酸菌を多く含む乳製品や発酵食品を積極的に摂ることを心がけましょう。
③適度な水分補給
体内の水分が足りなくなると、大腸で水分が吸収されるために便が硬くなってしまい、腸内を移動しにくくなります。
朝起きて、コップ1杯の水を飲むと、腸が刺激されて活発になり、便意がおこりやすくなります。
運動
運動不足も便秘の原因の1つです。
特に体力や筋力の低下が原因となる弛緩性便秘の場合は、腹筋などの運動が効果的です。おなかのマッサージも毎日の習慣にしましょう。
ジョキングやヨガ・水泳など体全体を動かせる運動も日々の生活に取り入れてみましょう。
便秘解消に効果的な「寝たまま体操」
ここでは、自宅で簡単にできる体操を1つご紹介します。
ねころんだままできるので、起床後や就寝前のベッドで試してみてください。
ステップ①
ステップ②
ステップ③
ステップ④
便秘を放っておくと痔につながる?
便秘は痔の大敵です。
便が出にくくなると、トイレにいる時間が長くなり、必要以上にいきまなければなりません。
いきむことで、肛門周囲がうっ血して「いぼ痔」ができたり、肛門の皮膚が傷ついて「切れ痔」になったりします。
また、硬い便が肛門の粘膜をこすることで傷がつき、そこから雑菌が入り込んで炎症を起こす原因にもなります。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございました。
今回は、便秘の改善に効果的なセルフケア方法をご紹介しました。スムーズな排便を促すために、食生活や運動、睡眠などの生活習慣を見直すことから始めましょう。
ただ、便秘の症状が長く続く際には、消化器内科の受診を検討し、医師の指導のもとそれぞれの症状にあった治療・セルフケアを行うようにしましょう。
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